シリカアルミナ系排水処理剤 フロナイト
~ 手ごわい排水が生まれ変わる ~
フロナイトは、排水の汚濁物質を吸着によって除くとともに、水と分離し易い性質をもった新 しい排水処理剤です。
- モンモリロナイト(montmorillonite)という特殊な粘土を原料としています。
この粘土は化学処理によって小さな粒子が無数の細孔をもった
海綿状の多孔物質になります。
- この細孔はいろいろなものを吸い込んで離さない性質があります。
これが吸着作用です。
この性質を水中で有効に生かし、使い易くするために、
特殊処理を行って凝集沈降特性を与えました。 - 安定な無機物で毒性、腐食性はまったくありません。
- 効果を充分に発揮し、経済性を高めるために粉末状にいたしました。
フロナイトの水中での働き
- 吸着 細孔の中に汚濁物質を吸着
→ 油類、有機物、色、臭いを除去 - 凝集 フロナイトの粒子が集まり大きな粒子に成長
→ 浮遊物のない清澄な上澄み水 - 沈降 重質でカサの小さい沈殿物
→ 小さな沈殿槽で多量の上澄水を排水
沈降物(スラッジ)の性質
- 濾過性 濾過が容易で水分の少ないケーキになります。
ケーキの取扱いが簡単で、濾過設備費、ケーキ処理費が軽減できます。 - 乾燥性 水分の少ないケーキなので乾燥が容易です。
乾燥設備が節減され、天日乾燥も可能です。 - 安定性 汚濁物質が分離したり、しみ出したりしません。
濾過水が濁らずケーキの廃棄が容易です。 - 無害性 焼却すれば無害な土に戻ります。
廃棄が容易です。
こんな排水に | こんな時に |
油分(n-ヘキサン抽出物質)を含む排水 染料・色素を含む排水 洗剤、界面活性剤を含む排水 ダイオキシン類を含む排水 懸濁有機物を含む排水乳濁排水 |
油分が除去できない 沈降槽のキャリーオーバーが多い スラッジの沈降、濾過困難 濾過水に油分が多い 生物処理の負荷過重 従来法で処理不能 |
こんな業種に | このように |
ガソリンスタンド 染色、織物 洗車、自動車修理 食品加工 機械加工、メッキ ホテル、レストラン クリーニング 竣設工事 |
凝集沈降処理として 生物処理の前工程として 下水道への放流処理として |
こんな目的に | |
n-ヘキサン抽出物質の除去 BOD、CODの減少 SSの除去 色、臭、透視度の改善 |
ヒメダカによる急性毒性試験
フロナイト723 1,000ppm処理水により暴露されたヒメダカの累積死亡率および中毒症状
試験区 | 生物数 | 項目 | 暴露時間 | ||||
4時間 | 24時間 | 48時間 | 72時間 | 96時間 | |||
対照区 | 10 | 累積死亡率(%) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
中毒症状 | A-10 | A-10 | A-10 | A-10 | A-10 | ||
フロナイト723 1,000ppm処理水 |
10 | 累積死亡率(%) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
中毒症状 | A-10 | A-10 | A-10 | A-10 | A-10 |
A:正常 B:異常呼吸 C:異常遊泳 D:遊泳不能 E:その他特異症例
分析:住化テクノサービス株式会社
フロナイトの種類
商品名 | 期待効果 |
フロナイト723 | 標準タイプ 中性域廃水処理 油分の除去 |
フロナイト113 | 重金属排水処理、沈降性改善、酸性排水処理(アルカリ化) |
フロナイト101 | 乳化排水処理、SSの除去、アルカリ排水処理(酸性化) |
フロナイトS | 土壌浄化水処理、汚泥排水処理、重金属排水処理 |
フロナイトD | 短時間凝集 河川水など水中のダイオキシン除去 |
包装
包装形態 | 容 量 |
防湿紙入り紙袋 | 25kg詰 |
フレコンバッグ | 500kg詰 |
フレコンバッグ | 1,000kg詰 |
バルク輸送 | 10,000kg/1車 |
保管
室内で湿気を避けてください。貯蔵中に固化したようになることがありますが、粉末が締まったためで変質ではありません。
使用前に袋のまま揺り動かすと、元のさらさらの状態に戻ります。
フロナイト723による模擬排水処理実験データ
模擬排水調整方法:鉱物油を使用したガラス機器の洗浄排水を採水し、これに縣濁物質としてベントナイトとカオリンを添加し、1時間攪拌した。
添加後攪拌2分→高分子凝集剤1ppm添加→緩速攪拌2分→整置10分
添加量 mg/L |
pH | 浮遊 物質 mg/L |
n-hex. mg/L |
BOD mg0/L |
COD mg0/L |
沈降物 体積 % |
ろ過後 重量 g/L |
原水 | 6.8 | 402 | 114 | 395 | 420 | --- | --- |
50 | 7.1 | 77 | 74 | 275 | 270 | 7 | 0.38 |
100 | 7.2 | 44 | 50 | 180 | 170 | 8 | 0.44 |
200 | 7.1 | 8 | 25 | 110 | 120 | 9 | 0.47 |
500 | 7.3 | 6 | 20 | 78 | 84 | 10 | 0.68 |
700 | 7.2 | 5 | 8 | 52 | 56 | 12 | 0.77 |
1000 | 7.1 | 8 | 4 | 28 | 36 | 12.5 | 2.62 |
2000 | 7.2 | 9 | 3 | 25 | 28 | 17 | 3.93 |
3000 | 7.2 | 10 | 2 | 25 | 28 | 21 | 6.35 |
5000 | 7.1 | 11 | 3 | 25 | 25 | 25 | 11.55 |
実験結果 : 1000mg/Lの添加量で、一般的な地域で河川放流排水基準を満たす
基準値 pH5.8~8.6 BOD 160(日間平均120)mg0/L
浮遊物質量 200(日間平均150)mg0/L
n-hex.抽出物質(鉱物油類)5mg/L